当病院で2025年5月7日に入院中の患者さんからVREが検出されました。
VREとは、バンコマイシンという抗菌薬が効かなくなってしまった腸球菌のことです。VREは健康な人が感染しても症状が出ることはほとんどありません。しかし、がんや免疫不全等の患者さんや治療により免疫力が低下した患者さんでは感染症を起こすことがあります。
VREは接触感染によって広がります。便あるいは菌が付いたものに触れ、その菌が主に口から体の中に入ることで感染しますので、手洗いやアルコールによる手指消毒が最も有効な予防手段です。
現在、本菌による重篤な感染を起こされた患者さんはなく、本菌が検出された方は全員、感染症を発症していない保菌の状態です。当病院感染制御チームを中心に、手指消毒の徹底、環境整備、必要な患者さんのスクリーニング検査、環境培養調査など厳重な対策強化を進めています。
患者さん並びに関係者の皆様には大変ご心配とご迷惑をおかけしますが、今後の経過と対応につきましては、引き続き当病院ホームページにてご報告いたしますので、何卒ご理解とご協力のほどよろしくお願いいたします。